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法人一般

役員への経済的利益、経費にできる?できない?(006)

「役員への給与」というと毎月の現金の支払いをイメージされるかもしれません。しかし実は、会社が役員のために負担したお金やサービスも、税務上は「経済的利益」として給与の一部とみなされることがあります。知らないうちに税務リスクを抱えてしまわないよう、今回はこの「経済的利益」について、わかりやすく整理します。

1. 「経済的利益」とは? — こんなケースも給与扱いに

経済的利益とは、ひとことで言えば「現金以外の形で役員が会社から受け取る利益」のことです。たとえば、以下のようなケースが該当します。

よくあるケース 給与とみなされる金額
会社の資産を役員にタダであげた その資産の時価
会社の車などを相場より安く役員に売った 時価と売却額の差額
役員に無利息・低金利でお金を貸した 通常の利率との差額
役員に社宅をタダ、または格安で貸している 通常の家賃との差額
役員のプライベートな費用を会社が払った 会社が負担した費用の額
「交際費」「機密費」の名目で支給したが、業務で使った証拠がない その支給額

ポイントは、名目ではなく「実態」で判断されるということです。帳簿上は「福利厚生費」や「交際費」で処理していても、実態として役員個人の利益になっていれば、税務上は給与として扱われます。

2. 経費にできる場合・できない場合の違い

経済的利益が「役員への給与」とみなされた場合、会社の経費にできるかどうかは、その利益が毎月おおむね一定かどうかがカギになります。

■ 経費にできるケース

毎月おおむね一定の額で継続的に提供されている経済的利益は、「定期同額給与」(毎月同じ額を払う給与)に該当し、会社の経費として認められます。たとえば、役員に毎月一定額の社宅家賃を会社が負担しているようなケースです。

また、所得税が課税されない経済的利益(たとえば、通常の範囲内の通勤手当など)で、会社が給与として処理していないものは、法人税法上も給与として扱われません。

ただし、会社の経費として認められる場合でも、役員個人には経済的利益に対する所得税・住民税が課税されます。会社の経費になるかどうかと、役員個人に課税されるかどうかは別の問題ですので、混同しないよう注意が必要です。

■ 経費にできないケース

一方、臨時的・突発的に発生した経済的利益は「定期同額」に該当しないため、経費にはできません。また、たとえ毎月一定でも、その金額が世間相場と比べて不相当に高額な場合や、事実を隠して処理した場合も経費として認められません。

まとめ

役員に対する経済的利益は、現金の給与と同じように税務上の取扱いが生じます。「うちは大丈夫」と思っていても、社宅の提供や個人的な費用の立替えなど、意外と身近なところに経済的利益は潜んでいます。名目ではなく実態で判断されるという点を意識しておくことが大切です。

自社の取扱いについてご不明な点がありましたら、アマヤ・パートナーズ税理士法人までお気軽にお問い合わせください。

(根拠条文:法人税法第22条・第34条、法人税法施行令第69条・第70条、法人税基本通達9-2-9〜11・9-2-24)

参考:国税庁タックスアンサー No.5202「役員等に対する経済的利益」

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