2008年から運用が開始されているふるさと納税は、ご出身地の市区町村などの自治体に寄付することで、返礼品をもらえる制度です。寄付した地域から送られてくる海産物やお酒などの特産品を楽しみに利用されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ふるさと納税は、制度開始後たびたび要件が変更され規制が増えてきています。今回はふるさと納税の現状と変更点についてご紹介いたします。
1. 2023年の利用額1兆円超え
ふるさと納税は、出身地に関わらず日本全国どこの市区町村でも、自由に寄付することができます。近年、返礼品目の増加や仲介サイトによる特典ポイントの付与など、利用価値が益々高まっています。
2008年に利用額81億円からスタートしたこの制度は、2023年には利用者1千万人、利用額は1兆円を超える見込みであることがわかりました。
2. ふるさと納税の問題点
(1)自治体の経費率は寄付金の約5割
返礼品の調達費用、配送費や広告宣伝費など、寄付を募るのに必要な経費は、自治体が負担しています。近年、自治体間の競争過熱により経費が増加しており、2022年度の自治体の経費は、寄付金額の46.8%を占めています。
自治体の経費は、寄付金額の50%までと定められていますが、いまだこれに近い数値で推移しており、せっかくの寄付金が、本来の目的である自治体への支援に十分利用されないという問題が指摘されています。
参考:総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和5年度実施)」
(2)都市部での税収減
ふるさと納税は、「地域を応援したい思いを実現する制度」として都市から地方への一定の財源移転は想定されていましたが、都市部で想定以上に税収が減少するなど制度にゆがみが生じており、過熱感にブレーキをかけるべきだと問題視されています。
3. 仲介サイトのポイント付与が禁止に
「楽天」や「さとふる」などの仲介サイトからふるさと納税を行った場合、寄付した金額の一部をポイントで還元しているサイトが増加してきました。付与されたポイントは、サイト内で他の商品を購入する際に利用できたり、Amazonギフトカードなどの金券に交換することもできます。これらの特典は、利用者にとって非常に魅力的です。
しかし、これらの付与されるポイントは、実質的に自治体が負担することとなり、寄付金に対する経費の増加を招くことになっています。
このため、総務省は、2025年10月以降、ふるさと納税の仲介サイトによるポイント付与を禁止することを発表しました。
自治体にとって、仲介サイトへの掲載費用は寄付の10%とも言われており、近年これが負担となっています。ポイント付与禁止が、自治体の手数料引下げにつながることが期待されています。
4. まとめ
「地方創生」を目的として2008年に開始された「ふるさと納税」ですが、自治体間の返礼品競争などによって本来の目的から離れることがあったため、試行錯誤を繰り返しながら制度改正が行われてきました。今後も、効果的な地方創生のため継続的に改正が行われると予想されますので、改正を注視し最新情報を提供してまいります。
ふるさと納税に関する疑問点や利用限度額について確認されたい方は、弊社までお問い合わせください。
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