AMAYA PARTNERS

相続・事業承継

相続税の申告漏れ指摘率が84.2%に(198)

 先日、国税庁から発表された令和5年度の相続税調査報告によると、相続税の申告漏れが引き続き高水準であることが明らかになりました。

 特に「無申告事案」や「海外資産を含む相続」に対する調査が厳格化しており、追徴税額も増加傾向にあります。また、調査で指摘された項目は、現金・預貯金が最も多くなっています。

 近年の相続税改正により、亡くなった方の10人に1人が相続税対象となる今、最新の相続税調査の状況についてご紹介いたします。

1. 相続税の実地調査の最新状況

 令和5年度の相続税の実地調査件数は8,556件で、そのうち84.2%のケースで申告漏れが指摘されました。また、追徴税額は735億円に達し、前年より9.8%増加しています。

 これは、調査対象者の多くが何らかの申告漏れを指摘されており、税務署の調査が厳格化していることを示しています。

2. 申告もれ指摘項目は「現預金」が最多

 国税庁の報告によると、申告漏れが最も多かった財産は「現金・預貯金」で、全体の44.1%を占めています。

 現預金の申告漏れが最も多く指摘される理由は、税務署が金融機関の取引履歴を把握できるためです。税務署は、亡くなった方や親族の金融機関口座の大口引き出しや資金移動の状況を過去10年程度さかのぼって調査し、申告漏れがないかチェックしています。

 また、相続人がタンス預金を見落としていたり、意図的に申告しなかったりするケースもあるので、税務署は被相続人の収入や生活費を予測し、残った相続財産との不一致が疑われる場合、資金の流れを徹底調査することになります。

 現預金は記録が残るため、税務署が最も発見しやすい財産であり、相続税調査で指摘される割合が高くなっています。

3. 「無申告者」の調査の強化

 申告義務があるにもかかわらず相続税の申告をしていない「無申告者」についても、厳しく確認されるようになり、追徴税額は123億円、前年より11.4%増加し、過去最高額を記録しました。

 区役所などに死亡届が提出されると、この情報は税務署にも共有され、相続発生が把握されます。また、不動産の名義変更情報は自動的に税務署に通知され、相続が発生したことが判明します。親族間の金融機関口座に大きな資金移動があると、税務署に調査対象異常取引として検出される可能性があります。

 このように税務署では「亡くなった方の財産を把握できる仕組み」が整っているため、得られた情報を基に無申告者に税務調査を行っています。

4. 「海外資産」に関する調査の強化

 海外資産においても税務調査は年々厳しくなっており、調査件数は947件に達し、前年より12%増加しました。そのうち申告漏れの指摘は96.6%にも上ります。

 2018年に本格的に導入された国際的な金融情報交換制度により、日本を含む100か国以上の税務当局が金融口座情報を共有できるようになり、現在では日本の税務当局は海外の資産状況を、簡単に把握できるようになっています。

5. まとめ

 上記のように、多様な情報収集方法に基づき相続税の税務調査は年々厳格化しています。相続税の申告漏れが発覚すると、追徴課税やペナルティが発生するため、申告の必要がある場合は早めに手続きを行うことが重要です。

 相続税の手続きは複雑ですが、事前に相続財産や相続税額を試算し、適切な方法で相続税対策をすると、無理なく相続税負担を軽減することが可能です。「相続税がいくらになるか心配」「できるだけ節税したい」など、相続税についてご心配のある方は是非お気軽にご相談ください。

相続税の申告漏れ指摘率が84.2%に

まずはお気軽にご相談ください

「今の税理士で本当にいいのだろうか」「もっと経営に活かせる税務サポートがほしい」
そんなお気持ちがあれば、東京都港区のアマヤ・パートナーズ税理士法人にお気軽にお問い合わせください。
初回のご相談は無料です。お客様の状況をお伺いし、最適なサポートのかたちをご提案いたします。

お問い合わせはこちら