— 決算書の見せ方と日頃の関係づくり —
「もう少し有利な条件で借りられないか」「融資の審査をスムーズに通したい」と考える社長は多いのではないでしょうか。融資の可否は決算書の内容で大きく左右されます。今回は、借入をしやすくするために日頃から意識しておきたいポイントを整理します。
1. 決算書の評価が上がるテクニック
決算書は金融機関の融資判断における重要な要素です。会計基準に則った範囲内でも、科目の選び方や表示の仕方によって決算書の評価は変わります。損益計算書と貸借対照表のそれぞれについて、押さえておきたいポイントを紹介します。
■ 損益計算書のポイント
本業に関連する収入は雑収入ではなく売上高に計上しましょう。営業利益が大きくなり、収益力の評価が上がります。また、販管費に計上している費用のうち、営業外費用や特別損失に計上できるものがあれば、そちらに振り替えることで営業利益を改善できます。
■ 貸借対照表のポイント
社長からの借入金が長期間返済されずに残っている場合は、流動負債(短期借入金)ではなく固定負債(長期借入金)に組み替えることで、短期的な資金繰りの安定性が高く評価されます。また、役員貸付金が多額に計上されていると金融機関の評価が下がるため、できるだけ解消しておくことが望ましいです。
2. 借入先のバランスを考える
借入先を1つの金融機関に集中させるよりも、複数に分散させた方がリスク管理になります。一般的には以下の順序で取引を始めるのがよいとされています。
| 金融機関 | 特徴 |
| 日本政策金融公庫 | 創業期でも借りやすい。金利が低く、返済期間も長め |
| 信用金庫・信用組合 | 地域密着で中小企業に理解がある。担当者との距離が近い |
| 地方銀行 | 融資額が大きくなると選択肢に。信金より金利が低い場合がある |
| メガバンク | 融資額が大きい企業向け。中小企業は取引実績がないと難しい |
複数の金融機関と取引しておくと、融資条件の比較ができるだけでなく、1つの金融機関の方針が変わったときのリスクヘッジにもなります。
3. 有利な融資を引き出すために行うべきこと
融資は「お金が必要になってから相談する」のでは遅い場合があります。以下のような取り組みを日頃から行っておくと、いざというときにスムーズです。
・ 決算報告を毎年金融機関に行い、会社の状況を共有する
・ 月次の試算表を定期的に提出する
・ 資金繰りに余裕があるときに借入実績を作っておく
また、社長自らの言葉で会社の業績を説明できるようにしておくことも、金融機関から信頼を得るために非常に有効です。社長が自らの言葉で業績を語れると、決算書の数字に信憑性が生まれ、金融機関からの信頼がアップし、より有利な条件で融資を引き出せる可能性が高まります。
金融機関は「情報を開示してくれる会社」に対して信頼感を持ちます。業績が良いときにこそ関係を築いておくことが、将来の融資をスムーズにする鍵です。
まとめ
借入をしやすくするには、決算書の評価を高めること、借入先を分散させること、そして日頃から金融機関との関係を築いておくことが大切です。
決算書の作成方法や金融機関との付き合い方についてご相談がありましたら、アマヤ・パートナーズ税理士法人までお気軽にお問い合わせください。
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