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税務お役立ち

税務調査で必ずやるべきこと5選(049)

— 調査当日の対応で結果が変わる —

税務調査は、申告内容が適正かどうかを確認するための手続きです。調査官は業務として確認を行っており、納税者もその手続きに協力する立場にあります。ただし、対応の仕方によっては確認の範囲が広がり、調査が長引いてしまうことがあります。今回は、調査をスムーズに進めるために避けておきたい対応を整理します。

1. 自社の都合のよい日に日程調整をする

税務調査は通常、事前に日程の通知があります。このとき、調査官から提示された日程にそのまま応じる必要はありません。仕事の都合を考えながら、忙しいタイミングを避けてお互いに都合のよい日を調整することができます。ただし、調査を受けること自体を拒否することはできません(受忍義務)ので、日程の調整は早めに行いましょう。

万が一、事前の通知なく調査官が訪問してきた場合でも、一般的な税務調査は任意調査(強制調査ではありません)ですので、「顧問税理士の立ち会いのもとで対応したい」と伝えて日程を改めることが可能です。

2. 曖昧なまま回答しない

調査官からの質問に対しては、明確に把握できていることを簡潔に回答することを心がけてください。調査中は「公式な場である」という意識を持ち、質問の趣旨を正確に理解したうえで回答することが大切です。

避けていただきたいのは、「たぶん」「だったと思います」といった曖昧な回答です。曖昧な回答をしてしまうと、調査官としても事実を確認する必要が出てくるため、いらぬ疑念を持たれてしまう可能性があります。質問に対してその場で必ず回答しなければならないわけではありませんので、記憶が不確かな場合は「確認して後日回答します」と伝えれば問題ありません。

3. 私的なものは提出する必要はない

会社の帳簿や請求書・領収書などは当然提示する必要がありますが、私的な手帳やメモまで提示する必要はありません。会社と自宅が分かれている場合は、調査当日は会社に関するものだけが置いてある状態にしておきましょう。私的なものが混在しているとあらぬ疑いがかかり、確認の範囲が広がってしまうことがありますので、機の中や金庫の中なども事前に整理しておくことをおすすめします。対応に迷った場合は、顧問税理士に判断を委ねてください。

4. その場で結論を出さない

調査官から「この経費は認められませんね」と指摘を受けたとき、まずはその事実関係を確認することが第一です。調査官の指摘がいつも正しいとは限りません。必ず事実関係を確認した上で回答すべきです。

指摘を受けた場合は「持ち帰って顧問税理士と確認します」と回答し、後日正式に見解を伝えるのが適切な対応です。事実関係を確認しないまま、その場の空気に押されて認めてしまうと、後から覆すのは困難になることがあります。

5. 顧問税理士に立ち会いを依頼する

税務調査官は日々税務調査を行っている調査のプロです。一方、一般の企業にとって税務調査は数年に一度しかないため、調査官と会社とでは経験に大きな差があります。調査官の意図を適切に理解し、どのように対応すべきかを判断するためには、顧問税理士の立ち会いを依頼することを強くおすすめします。税理士も日々税務調査の立ち会いを行っていますので、対等な立場で調査に臨むことができます。

たとえば、調査官が「社長のご趣味は何ですか?」と何気なく質問することがあります。調査官の質問には一つひとつ意図がある場合が多く、この質問もゴルフ・車・旅行など趣味にかかる費用が会社の交際費や福利厚生費に紛れていないかを確認するためのものです。こうした質問の意図を読み取り、適切に対応するためにも、プロ同士に任せることをお勧めします。

まとめ

税務調査は、対応のポイントを押さえておくことでスムーズに進められます。「あいまいな回答をせず、明確なことを簡潔に回答する」「帳簿を中心に確認してもらう」「その場で結論を出さない」「税理士に立ち会いを依頼する」——この4点を意識するだけで、当日の対応に大きな差が出ます。

(参考:国税通則法第74条の2「質問検査権」、同法第74条の9「調査の事前通知」)

税務調査で必ずやること5つ