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法人一般

個人事業と法人、どちらが有利か(035)

— 税金・社会保険・信用力から比較する —

事業を始めるとき、あるいは個人事業の規模が大きくなってきたとき、「法人にした方がいいのか」は多くの方が悩むテーマです。一般的には、利益が一定水準を超えると法人の方が税負担は軽くなります。今回は、個人事業と法人の違いを税金・社会保険・信用力の3つの観点から整理します。

1. 税制上の違い

個人事業の所得には所得税(5%〜45%の累進課税)と住民税(10%)がかかります。一方、法人の所得には法人税等(中小法人で実効税率約25%前後)がかかります。

  個人事業 法人
税率 所得税5〜45%+住民税10%(累進課税) 法人税等 約25%前後(中小法人)
赤字の繰越 3年間(青色申告の場合) 10年間
経費の幅 事業に関連するもの 役員報酬・社宅・退職金なども活用可能
赤字でも払う税金 なし 法人住民税の均等割(年7万円〜)

所得(利益)が年間500万円を超えてくると、所得税率が法人税率を上回ってくるため、法人化した方が税負担が軽くなるケースが多くなります。また、法人にすると赤字を10年間繰り越すことができたり、社宅や退職金といった節税策を活用できたりと、税率以外にも有利な面があります。

特に、法人でのみ活用できる下記のような節税策は個人事業にはない大きなメリットです。

・ 法人契約の生命保険 — 保険の種類により保険料の一部を経費にできる

・ 役員退職金 — 退職所得控除により大幅に税負担が軽減される

・ 出張日当 — 旅費規程を整備すれば非課税で受け取れる

・ 役員社宅 — 会社名義で借りた住宅の家賃の一部を経費にできる

2. 社会保険の違い

個人事業主は国民健康保険・国民年金に加入しますが、法人の役員は健康保険・厚生年金に加入します。

法人の場合、社会保険料は会社と役員で折半して負担します。会社負担分は経費になりますが、役員報酬の約15%に相当する金額を会社が追加で負担することになるため、個人事業と比べてコストが大きく増加します。

法人の場合は社長一人の会社でも社会保険への加入が義務であり、この負担を避けることはできません。個人事業で従業員が5人未満であれば社会保険の加入義務はないため(一部の業種を除く)、法人化を検討する際には社会保険料の増加分も含めて試算することが重要です。

3. その他の違い

法人は登記されているため、取引先や金融機関からの信用力が個人事業より高くなります。融資を受けやすくなる、大手企業との取引がしやすくなるといったメリットがあります。

一方で、法人は設立費用(登録免許税・定款認証等で約25万円)や、毎年の法人住民税均等割(最低7万円)、税理士への顧問料など、維持コストがかかります。

まとめ

事業規模が小さいうちは個人事業の方がシンプルで有利ですが、利益が増えてくると法人化した方が税負担を軽減できる可能性があります。法人化のタイミングは、税金だけでなく社会保険や信用力、維持コストなどを総合的に判断することが大切です。

法人化のご相談や設立手続き、金融機関のご紹介など、法人の設立にあたってご相談がありましたら、アマヤ・パートナーズ税理士法人までいつでもお気軽にご相談ください。

(参考:所得税法、法人税法、健康保険法、厚生年金保険法)

個人事業と法人、どちらが得か

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