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法人一般

「企業価値」を担保に融資が可能に(195)

 従来、企業が融資を受ける際には、不動産を担保にしたり、経営者が連帯保証を求められることが一般的でしたが、これは特にスタートアップ企業や中小企業にとって大きな負担となっていました。

 そこで、新たな制度となる「企業価値担保権」が導入され、企業の収益性やノウハウといった「無形資産」を担保に融資を受けられる仕組みが整備されます。

 この制度により、企業の資金調達を促進し、成長を後押しすることが期待されています。今回は、この新たに始まる融資制度についてご紹介いたします。

1. 「企業価値担保権」の概要

 2024年6月7日に成立した「事業性融資の推進等に関する法律」により、新しい担保制度となる「企業価値担保権」が設けられました。新法の施行は2年半以内とされています。

 「企業価値担保権」とは、企業の有形資産(不動産や設備など)だけでなく、無形資産(事業ノウハウ、知的財産、ブランド、顧客基盤、将来のキャッシュフローなど)を含む企業全体の事業価値を担保として設定できる新しい制度のことをいいます。

2. 「企業価値担保権」の活用が期待される企業

 「企業価値担保権」による融資の活用が期待される企業は、以下の通りです。

①スタートアップ企業

 不動産などの有形資産がわずかなスタートアップ企業であっても、優れた技術力やビジネスモデルの将来性を担保とした融資が可能になります。

②事業承継を予定している企業

 後継者が、連帯保証を理由に事業承継を躊躇している企業であっても、この制度を活用することで個人の保証負担を軽減でき、円滑な世代交代が実現可能です。

③事業再生に取り組む企業

 不採算部門の整理など事業を再構築して資産が減少しても、残った事業の価値や将来性を評価した「企業価値担保権」を活用することで融資を受けることが可能となります。

3. 「企業価値担保権」を利用した融資の支援体制

 「企業価値担保権」を設定する際には、金融機関から企業を守るため、金融庁が認可した「信託会社」と信託契約を結ぶ必要があります。

 ただし、信託契約により手続きが複雑になる可能性があるので、融資をスムーズに進めるために新法では「認定事業性融資推進支援機関」が設けられ、下記の様なサポートが提供される予定です。

「認定事業性融資推進支援機関」の主な支援体制

・事業計画の策定、変更についてのアドバイス
・経営資源や財務内容の分析
・経営実態を把握する方法についてのアドバイス
・企業価値担保権を活用した融資事例の紹介

4. 今後の展開

 「企業価値担保権」の運用が開始されると、金融機関は従来の有形資産に依存した企業評価から脱却し、企業の総合的な事業価値を評価する分析力が求められます。

 一方、企業側は自社の技術力やブランド価値、成長性などの無形資産を、より正確に把握し、金融機関に対して自身の強みや将来性を的確に伝えることが重要となります。

 今後も、本件についての最新情報がありましたら積極的に発信してまいります。また弊社では、資金調達をお考えのお客様に、融資支援のサポートを行っておりますのでぜひご相談ください。

「企業価値」を担保に融資が可能に

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