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相続・事業承継

株式譲渡時に注意すべき税金のポイント(201)

 会社の株式を手放す機会はそう多くありませんが、事業承継や経営体制の変更などに伴って、株式の異動が必要になることがあります。

 株を動かす場面としては、「譲渡」や「贈与」に加えて、「相続による承継」もあります。なかでも譲渡は、進め方次第で大きな税金がかかることもあるため、慎重な対応が求められます。

 今回はその中でも「譲渡」に絞ってお伝えします。

1. 株を譲るときは、「相手」と「金額」に注意

 株式を売る際に重要なのは、「誰に売るのか」と「いくらで売るのか」という2点です。個人に売るのか、法人に売るのかによって、評価方法や税金の種類が異なり、同じ価格であっても税務上の取り扱いが大きく変わってきます。

 さらに、売買価格が「適正価格」から大きくずれている場合、税務署から追徴課税を受けるケースもあり得ます。

2. 【個人に売る場合】

 個人に株を売る場合は、「譲渡価格」から「購入時の価格(取得価額)」を差し引いた譲渡益に対して約20%の所得税がかかります。

 注意すべきは、売買価格が「適正価格」に比べて大きな差があるケースです。個人間売買の場合、「適正価格」は、相続税法上の評価額が基準となります。

「売買価格」<「適正価格」の場合

 「適正価格」を大きく下回る価格で株式を譲渡すると、「買い手」が通常よりも過度な利益を受けたと税務当局に判断される可能性があります。その結果、「買い手」に対して最大55%の贈与税が課税されるリスクが生じます。

 特に親族に株式を譲渡する場合には、「価格を自由に決められる」という意識が先行しがちですが、税務上の「適正価格」に基づいて慎重に価格設定を行うことが重要です。

3. 【法人に売る場合】

 法人に株式を譲渡する場合にも、その譲渡益に対して基本的には約20%の所得税がかかります。

 ただし、その株式を発行した法人(=自社)に譲渡する場合には、税務上「配当所得」とみなされ、最大55%の所得税が適用されることもあるので注意が必要です。

 一方、法人に株を譲渡する際も、「売買価格」が「適正価格」とかけ離れていると、税務上問題が生じることがあります。ここでいう「適正価格」とは、法人税法上の評価額が基準となります。

「売買価格」>「適正価格」の場合

 「適正価格」より高く譲渡した場合には、売った側が得をしたと判断され、「適正価格」との差額分だけ「給与所得」や「一時所得」とみなされて所得税が課税されることがあります(税率は最大55%)。

「売買価格」<「適正価格」の場合

 「適正価格」より低く譲渡した場合には、実際の売買価格ではなく「適正価格」で売ったとみなされて所得税が課税されることがあります。

4. まとめ

 株を譲るという行為は、単なる売買にとどまらず、税金の仕組みや評価方法など、他にもさまざまなルールが関わってきます。

 また、手続きの進め方によっては大きな税負担を招く可能性もあるため、「適正価格」を算出しながら慎重に進める必要があります。

 弊社では、お客様の状況に応じて、もっとも適した方法をご提案させていただいております。譲渡の予定がある方、あるいは株の扱いについてご不安のある方は、ぜひ一度ご相談ください。

株式譲渡時に注意すべき税金のポイント

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