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法人一般

社長の生命保険、会社で入ると何が変わる? — 法人契約のメリットと注意点(019)

社長個人で加入している生命保険を、法人契約に切り替えることを検討したことはあるでしょうか。法人が契約者となって保険料を支払う場合、保険の種類や契約内容に応じて、保険料の全部または一部を経費(損金)にできることがあります。今回は、法人契約の生命保険の基本的な仕組みと注意点を整理します。

1. 個人契約と法人契約の違い

  個人契約 法人契約
契約者 社長個人 法人(会社)
保険料の負担 個人負担 会社負担
経費処理 保険料控除(上限年12万円) 種類に応じて損金算入
保険金の受取人 遺族 法人または遺族
解約返戻金の受取人 社長個人 法人

個人契約の場合、生命保険料控除は年間最大 12万円までしか所得控除を受けられません。一方、法人契約であれば、保険の種類に応じて保険料の全部または一部を損金にできるため、税務上の効果が大きくなる場合があります。

2. 法人契約の主な活用場面

■ 事業保障 社長に万が一のことがあった場合の運転資金・借入金返済の原資として、死亡保険金を法人が受け取る形で備えます。

■ 退職金の準備 解約返戻金を将来の役員退職金の原資として積み立てる方法です。退職金の支給時に解約すれば、解約返戻金と退職金が相殺され、法人税の負担を平準化できます。

■ 福利厚生 養老保険を全従業員を対象に加入し、死亡保険金は遺族に、満期保険金は法人が受け取る形にすれば、保険料の2分の1を福利厚生費として損金にできます。

3. 注意点 — 2019年の税制改正と出口戦略

■ 2019年の税制改正で損金算入のルールが変わった

2019年の通達改正により、定期保険・第三分野保険の保険料は、最高解約返戻率に応じて損金にできる割合が決まるルールに変わりました。解約返戻率が高い商品ほど、損金にできる割合は低くなります。「保険料の全額が経費になる」という従来のイメージとは異なりますので注意が必要です。

■ 解約のタイミング(出口戦略)が重要

法人保険は加入時だけでなく、解約時の税務処理も重要です。解約返戻金は法人の収益(益金)となるため、何の対策もなく解約すると、その期に多額の法人税が発生します。役員退職金の支給など、損金が発生するタイミングに合わせて解約する「出口戦略」をあらかじめ設計しておく必要があります。

■ 保険料が役員給与とみなされるケース

特定の役員のみを被保険者とし、保険金の受取人がその役員個人や遺族となっている場合、保険料は役員への給与として扱われることがあります。契約内容によって税務上の取扱いが異なりますので、加入前に確認が必要です。

まとめ

法人契約の生命保険は、事業保障・退職金準備・福利厚生など、さまざまな目的で活用できます。ただし、2019年の税制改正以降、損金にできる割合は保険商品ごとに異なり、解約時の出口戦略も重要です。保険の種類や契約内容によって税務上の取扱いが大きく変わりますので、加入を検討される際は事前にご相談ください。

法人契約の生命保険についてご不明な点がありましたら、アマヤ・パートナーズ税理士法人までお気軽にお問い合わせください。

(根拠条文:法人税基本通達9-3-4~9-3-7の2)

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